設定備忘録

物語の設定が思いついたら書く、もはや設定ですらないものも

続・嘘つきの春猫

「続・嘘つきの春猫」

○京都駅・ミスドテラス席

穂村春(24)テラス席に座っている。
春「うー。」
春、寒くて前に屈み、テーブルの下から暖かい空気が流れていることに気づく。
春「あったか・・・」
暖を取るように手をかざす。
ラインの通知音。
春、携帯をポケットから取り出し、画面を見る。
杉菜「ごめん!! 、今何してる?」
春、ほっとした表情で、ラインを返している。
春、携帯をテーブルの上に置く。
ぼーっとした表情でコーヒーにシロップ、ミルクを全部入れる。
春、あまぁ・・・という顔。

○同・エスカレーター

杉菜「あの・・・、ごめん。目覚ましかけたんだけど、あぁ・・・。ごめん」
春「ほんとだよー。・・・って、全然いいよ。それより、お腹すいてない?」
杉菜「・・・空いてる」
春「じゃあ、食べてから行こう。行きたいところあるんだよね。」
杉菜「うん。」

○同・飲食店内前

2人、外の食品サンプルを見ている。
春「これこれー、これが食べたくてさぁ。」
春、豆腐がメインのおばんざい定食を指さしている。
杉菜、意外そうな顔で見ている。
春「最近やっと、肉肉!! みたいのから外れてきた」
杉菜、微笑。
春「(微笑で返して)ここでいい?」
杉菜「うん」

○同・飲食店内

メニューが並んでいる。
春、店の前で指さしていたものとは別の、魚の定食を見て。
春「・・・やっぱり魚もおいしそうだね。」
杉菜「(微笑)、そうだねぇ。どうする?」
春「でも、やっぱりここはヘルシーに行く!」
杉菜「じゃあ、私は魚の方に。」

○同・飲食店内

定食が置かれている杉菜、写真を撮っている。
杉菜「一緒に笑」
といって、ご飯と一緒に春を映す。
少し嬉しそうな春
春「じゃあ、俺も」
といって、杉菜と、食事を撮る。
春「じゃあ、いただきます」
杉菜「いただきます」
杉菜「ほむ、魚、食べる?」
春「え、ありがとう。」
春、何か代わりにあげようと自分の定食をえーっとみる。
春「・・・湯葉いる?」
杉菜「大丈夫。」

○同・飲食店内~レジ

春「じゃあ、そろそろ行こうか。」
杉菜「うん、遅れたし出すからね。」
立ち上がってレジに向かう二人
春「べつにいいよー」
杉菜「いや、出す」
春「わかったよ、お言葉に甘える」

○バス停

春「三十三間堂って、京都駅から歩いても20分くらいだった、バスだったらきっとすぐだね」
杉菜「うん。私の友達でバイトしてた人がいてね、自転車で行ってたって。」
春「京都駅から?」
杉菜「んーん、伏見区の・・・どこだったかな」
春「伏見区か、流石に遠くない?」
杉菜「そうでもないみたい。電車とかだと、遠く感じるけど、まっすぐ行けるしさ。」
春「へー、あ、バス来た。」

○バス

距離が近いので春、嬉しそう。外を見るふりをして横顔を見たりしている。
杉菜は特にそんな様子もなく。

三十三間堂・室内

仏像の真似をしたり、顔大きいね、小顔だねと他愛もない話をして歩いている。
修学旅行生らしき、女生徒がガイドのおじさんに声をかけられて、しぶしぶ千手観音坐像の前に座らされている。
別の方に目をやると、男子学生4人組が話を聞かされている。明らかに聞いてない、2人。一応興味ありげに素直に聞いている2人。
春「いるよね、あーいう時、絶対聞き役になってしまう人・・・」
杉菜「ホントに興味あるならいいんだけどね。ガイドの人も仕事だから、説明しないわけにもいかないっていう」
春「なんともいえないやつね」
杉菜「ね」

○同・屋外

日が出ている。
春「うわ、めちゃくちゃあったかい。」
杉菜「中、さむかったね」
春「京都なめてたわ、こんな薄いのしか持ってきてない」
春、薄手のカーディガンを着ていて、寒そう。
杉菜「私も、衣替えしたからヒートテックとか、全部しまっててね。寒い。」
春「そうなのか、本当、太陽様様だわ。」
春、杉菜太陽の方に薄目で顔を向ける。
春「あっ」
春、八重桜が咲いているのに目をやる。
春「これって桜かな? 梅?」
杉菜「うーん、あー。書いてる。」
杉菜、看板を指さす。
春「やえざくら。あぁ、桜なんだ。」
杉菜「遅咲きのなんだね。」
春「ありがたい。・・・大河ドラマであったねぇ。」
杉菜「懐かしい(笑)」

○バス停付近

春「これからどうするか会議していい?」
杉菜「うん」
春「下賀茂神社の方に、みたらし団子の発祥のお店があるみたいなんだけどさ」
杉菜「へー」
春「・・・みたらし団子好き?」
杉菜「んんー。好きではないけど、食べられるよ。」
春「じゃあまぁ、あれか。それと、割と近くだと、高台寺がある。」
杉菜「うんうん」
春「でも、時間が微妙でさ、最終入場が5時。夜はライトアップされるらしい。」
杉菜「入ってから、暗くなるまであれかー。うーん。どうする?」
春「高台寺でもいいかなって思うってるんだけど・・・」
杉菜「みたらし団子はいいの?」
春「大丈夫?」
杉菜「うん、あったかいのなら好きかも笑」
春「なにそれ」
春・杉菜「ふふふ」
春「じゃあ、下賀茂神社でお願いします。みたらし好きになるといいね」
杉菜「おっけー」

○電車内

特に会話もなくぼーっと座っている、二人。数秒あって。春、思い出したように。
春「あれ、出町柳って鴨川デルタ?」
杉菜「そうそう。」
春「なるほど、こないだ来たときは位置関係が全然わかってなくてさ。」
杉菜、笑顔
春「案内丸投げしてごめんかった」
杉菜「いいよ。」
杉菜「あっ、下賀茂神社あれだよ。こないだいってたアニメの、畳・・・」
春「四畳半神話大系??」
杉菜「そう、あれに出て無かった?」
春「そうだっけ。鴨川ホルモーには出てた気がする。あっ、結局アニメ、全部見た??」
杉菜「1話だけ笑」
春「そうか笑、セリフ多いから、声優泣かせだって言ってた。」
杉菜「へー。」
春「夜は短し歩けよ乙女はそろそろDVDになってる気がするし、そっちも気になる」
杉菜「うん」

出町柳駅地上出口前

2人、歩きながら、
春「おー、今日は明るいから、鴨川デルタが良く見える。」
杉菜「ホントだ。」
杉菜「あっ」
鞄からイヤリングを取り出す。
杉菜「ほら、これ。あの、こないだ一緒に嵐山行ったときに買ったやつ。」
春なんとなく嬉しいが何ともないように。
春「あっ、ああ、イヤリングだったけ。」
杉菜「そうそう。」
春「イヤリングってあんまり痛くないの?」
杉菜「いや、これは痛い笑」
春「そうなのか・・・」
杉菜「でも、痛くないやつだと緩くて落ちたりする。」
春「へー、世の中よくできてるね。」

○緑道

春、八重桜を見つけて指さす
春「八重桜」
杉菜「さっき覚えたやつ笑」
杉菜「あっ、こういうのなんか好きなんだよねー」
杉菜、小さな小川を見ている。
春「なんとなくわかる笑」
写真を撮る、二人

○下賀茂神社に向かう道~河合神社

春、河合神社の案内板を見つける。
春「女性守護だって」
杉菜「へー」
春「いってみよう。」
そのまま、河合神社に入っていく神社内は女子力が高そうな人たちで、あふれている。服装、着物。
入り口付近に置いてある、絵馬を見つける。
春「なんだこれ、かわいいね」
杉菜「うん」
春、説明書きを読んで、
春「自分の化粧道具を使って、美人になれるように? 絵馬に化粧するって。」
春、杉菜の方を見る。興味がないというのはわかっているので、半笑いで。
春「杉菜さん、描きたい?」
杉菜「いや、いい笑」
春「・・・必要ないね笑」
春と杉菜、奥に歩いていく。
杉菜「・・・、みんな綺麗になりたいんだね」
春「あっでた、またそういうこという」
杉菜「だって、ほらみんなもう、綺麗にしてるのに」
春「うーん笑(杉菜さん元から美人だもんな・・・)」
歩いていると、絵馬が掛けてあるところに着く。
杉菜「まるちゃんみたいで、かわいいね」
春「うん。これとか」
杉菜「あ、かわいいね」
春「見てるとあれだね、ほとんど絵馬を輪郭として捉えてるけど、輪郭も描いている人いるね。」
杉菜「ホントだ、これとかも、全然無視してる笑」
春・杉菜、笑いあう

○下賀茂神社に向かう道

春「こんなに広いんだね」
杉菜「うん、通勤で通ってる人もいるらしい。」
春「へー、なんかご利益ありそう」
杉菜「私も、家の近くの神社通ってるんだけどさ。」
春「おっ」
杉菜「たまにいいのかなって思う。逆に通り道にして、罰当たりかなって」
春「そんなことないでしょー。なんか、悪いことあった?」
杉菜「神社通り抜けたあたりで、財布忘れてるのに気づいてああ・・・ってなることはたまにある」
春「・・・それは普通に忘れ物じゃない」
杉菜「ふ(笑)、罰あたったかなーって」
春「それを神のせいにする方がよっぽど罰当たりだよ~笑」
杉菜「あっ、確かに」
二人わらっている。
すると、目の前から馬車がやってくる。
杉菜・春「おおー」
春「馬おっきいねぇ」
杉菜「うん、よそ見しないように顔の横にこう、ガードがついてたね」
馬、通り過ぎた後に、糞が転がっている。
女の人が降りて糞を片している。
春「あ、まだそこ糞が残ってる」
春は、自分たちより少し前方の道を指さす。
杉菜「ほんとだ」
ちょうど、そのタイミングでカップルが糞のところを歩く
杉菜・春「あっ」
カップル糞には気づいてないが偶然にも糞と糞の隙間を歩き踏まない。その動きに合わせて声を出す二人
、杉菜・春「あーあー、おー。」
春「・・・運いいね」
杉菜「エスパーかも」
杉菜・春「ふふふ」

○下賀茂神社・干支のお社~奥

自分の干支のところで、お祈りしている2人。
奥のお社まで、歩きだして、
「ね」と書かれているのを見て
春「ひらがなにすると、妙にかわいいとかあるよね。」
杉菜「わかるかも」
春「駅名とかね、で・ま・ち・や・な・ぎ」
杉菜「ふふ。と・と・ろ」
春、深く頷く。
春「そうそれあったね」
春「水きれーだね。写真撮っていい?」
杉菜「うん、なんかー、ほのぼのしてていいね。」
春、改めて周りを見渡す、日も少し落ちてきて、家族ずれ、友達、みんな楽しそう。
春「そうだね」
二人、進む。
顔はめ看板がある。
春「あっ、これは。撮るしかないねぇ、杉菜さん、お願いします」
杉菜「えー、上手く表情つくれる自信ない」
春「お願いします」
杉菜「ほむがやってよ」
春「えー、だって看板の女の人だ・・・」
杉菜「・・・」
杉菜、もうスマホを構えている。
春「あー、ずるい。構えられたらもうやるしかないじゃん」
杉菜、笑顔。
春「こんな感じでいい?」
顔ハメしている、春。
看板が女性のため、不格好。
杉菜「うん笑」
杉菜、笑いながら近づいて、連写している。楽しそう。
春、杉菜が楽しそうなので楽しい。
春「近い、近いー笑」
と、顔はめ看板から、顔を外す。
春「おっ」
浴衣で水占いをする、女性二人
春「あっ、あれ水占いじゃない?」
杉菜「あー、懐かしいねぇ」
春、意を決して。
春「やろー」
杉菜「うん、やろー」
すんなりしてもらえて嬉しい春。

○同・売店

入ってすぐに団子の箸置きがある。歩きながら、
春「かわいいね、これ」
杉菜「ほんとだ、けっこうリアル、動物のもかわいいね。」
そのまま奥につき。
春「あったよ、水占い。」
そこには水占いの紙が積んである。
春、上から2番目のものを適当にとる。
杉菜、慎重に選んで上から、30枚目くらいのものを取る。
春「選んだねー。」
杉菜「選んだ笑」
レジに向かいながら、
杉菜「あっ、誕生日プレゼント。まだ、買ってなかったね。さっきの箸置きどう?」
春「え? いいよいいよ。」
杉菜「買うよ、買うよー。」
春「ありがとう、じゃあ・・・こっちの三食団子の方にしようかな。」
杉菜「みたらしは?」
春「あんまり綺麗な色でもないし、いいよー」
杉菜「ホントに?」
春「ん?」
杉菜「いいの? 一つで(謎の圧)」
春「な、なら2つお願いしようかな。」

○同・売店前

杉菜「はい」
春「うん、ありがとう大切に使うわ」
杉菜「うん」
春「よーし、やるか水占い」
杉菜「おー」
二人、そのまま水場まで持っていく
杉菜「じゃあ、まずお願い」
杉菜、動画の用意。
春「笑、わかった」
春、水をつける。
春「あっでてきた、小吉ってでてる・・・」
杉菜「あ、どんどん濃くなってきた。」
春「願い事、他人の世話よくすれば叶う、不調を覚えたら病院へ行く、金運、買い物して楽しい日、学業、努力なくして向上なし。恋愛(二人半笑い)諦めて再出発せよ。旅行、近場の旅行ならよし。」
杉菜「おー」
春「全然守ってない、全然守ってない。」
杉菜「ははは」
春「じゃあ次、お願いします」
杉菜「これもう、ドバっとつけてた?」
春「あ、そんなにつけなくても大丈夫そう。後ろだけでも」
杉菜、水につけている。
杉菜「あ、やったー。大吉」
春「・・・そういうとこあるよね笑」
杉菜「願い事、善を詰め全事叶うなり、体調、出だし不調でも徐々に回復する。金運、意外に出費がかさむ。学業仕事、努力が報われる。恋愛、真心の積み重ねが通じてよし。旅行、さわりなし。」
春「問題なし、みたいな」
杉菜「やったー。やったー。来たね」
春「流石だわ」
春、杉菜近くのところで、おみくじを結んで。その横でお参り。
春が二礼してるところに杉菜が話しかけてきたりして、中断してしまった、と、笑い合う。

○みたらし茶屋への道中
楽しそうに二人歩いている。

○茶屋

春「ここが。おいしいといいね」
あべかわ。あべかわはあまりメジャーではないようで、店員さんが説明してくれたり、他の客に説明したり。杉菜はみたらしを気に入る。あべかわ餅が大きい。裂く杉菜が可愛い。

○駅への道中

グループ行動の話、絶対絵馬書いてるよね。小ぎれいにすることの面倒さ。
自分の匂いの話虫の話

○鴨川デルタ

集団怖い。小さい子がデルタを渡り切るのをほほえましく見る

○電車

ういろう好き?

祇園四条

特に何もなく歩く、綺麗な外観、個性豊かな外国人観光客、着物の女性、盛り塩を触って怒られる子ども

○八坂神社

お化け屋敷を境内でやるのってありなの話、写真撮ってと頼まれる

○駅への道

漢字ミュージアム、お腹空いた?

藤森駅


藤森駅近くの飲食店

告白された話、友達すごい。精神的な疲弊の話、気になる人の話。誕生日プレゼントの話。
「そういう風に見えない」
杉菜「でも、そんなわかりやすくある必要ないと思う。」
励ましが嬉しい春。新人の指導もあって、疲れているからうれしいと杉菜。喜んでくれた。

藤森駅

春「でも、当たり前、京都には遊びにしか来てないから。楽しいのが当たり前なんだ。きっと住んでたり、働いていれば辛いこともあるしね。そう考えれば、東京は好きになれない理由もわかる気がする。」
杉菜「でも、このへんはいいところだよ。住みやすいよ。」
春「うん笑」
杉菜「なんか、ほむって。近くに住んでるみたい」
春「ふらっーと来るからね。・・・今日ありがとう。また来るわ。」
杉菜「うん。」